デカフェ(カフェインレス)コーヒーが好きな方なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。「どうやってカフェインを取り除いているの?」という疑問です。実は、製法によって味や香り、風味がかなり変わります。この記事では、主な3つのデカフェ製法をわかりやすくご紹介します。
デカフェ製法の種類
現在、主に使われているデカフェの製法は以下の3つです。
- スイスウォーター法
- 二酸化炭素(CO₂)超臨界抽出法
- 有機溶剤法(酢酸エチル法・塩化メチレン法)
① スイスウォーター法(Swiss Water Process)
水だけを使ってカフェインを除去する方法です。化学薬品を一切使わないため、オーガニック認証を取得しているデカフェに多く採用されています。
仕組み
まずコーヒー豆を水に浸し、カフェインと香味成分をいったん水に溶かし出します。その水を活性炭フィルターに通すと、分子の大きいカフェインだけが取り除かれます。次に「香味成分だけが残った水(グリーンコーヒーエキス)」に新しい生豆を浸すと、今度はカフェインだけが水の中に移動します(浸透圧の原理)。これを繰り返すことで、カフェイン除去率99.9%以上を実現します。
味の特徴
水を使う工程が多いため、フレーバーが若干マイルドになりやすい傾向があります。ただし近年は技術が向上し、元の豆の個性をかなり保てるようになっています。
② 二酸化炭素(CO₂)超臨界抽出法
高圧をかけた二酸化炭素(超臨界状態)を溶媒として使い、カフェインを選択的に取り除く方法です。コーヒーの風味成分をもっとも損なわない製法として知られており、スペシャルティコーヒーのデカフェに多く使われています。
仕組み
約250気圧・31℃以上という特殊な条件下で、CO₂は気体と液体の中間の「超臨界状態」になります。この状態のCO₂はカフェインに対して非常に高い溶解力を持ち、他の風味成分にはほとんど触れずにカフェインだけを抽出できます。
味の特徴
3つの製法の中でもっとも原豆に近い風味が残るとされています。酸味や甘み、香りのバランスが崩れにくく、デカフェとは思えないクオリティを実現できます。設備コストが高いため、価格は高めになることが多いです。
③ 有機溶剤法(酢酸エチル法・塩化メチレン法)
化学溶剤を使ってカフェインを溶かし出す、歴史の古い製法です。使用する溶剤によって「酢酸エチル法」と「塩化メチレン法(ジクロロメタン法)」に分かれます。
酢酸エチル法
酢酸エチルはサトウキビなどの発酵物からも自然に生成される物質であるため、「ナチュラル製法」と表記されることもあります。比較的マイルドな溶剤で、豆へのダメージが少ないと言われています。
塩化メチレン法
カフェイン除去の効率が高く、コストを抑えやすい方法ですが、溶剤の残留リスクを気にする消費者も多く、ヨーロッパなどでは使用に規制がかかる国もあります。焙煎時にほぼ揮発しますが、気になる方はスイスウォーター法やCO₂法の製品を選ぶのがおすすめです。
3つの製法を比較してみると
| 製法 | 使用物質 | 風味の保持 | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| スイスウォーター法 | 水のみ | △〜○ | 中 | オーガニック対応、安心感◎ |
| CO₂超臨界抽出法 | 二酸化炭素 | ◎ | 高 | 風味最良、スペシャルティ向け |
| 酢酸エチル法 | 有機溶剤 | ○ | 低〜中 | コスパ良、ナチュラル表記あり |
まとめ:製法を知ると、デカフェ選びが楽しくなる
デカフェコーヒーといっても、製法によって風味のキャラクターは大きく変わります。
- 安心・オーガニック重視ならスイスウォーター法
- コーヒー本来の味を楽しみたいならCO₂超臨界抽出法
- コスパよく手軽になら酢酸エチル法
このブログでは、製法別・メーカー別のデカフェを実際に飲み比べて、味・香り・苦み・コク・ミルクとの相性まで詳しくレビューしていきます。デカフェライフをもっと豊かに、一緒に楽しみましょう!


コメント